花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想 番外編 生食の愉悦 福茶庵@高田馬場

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牛レバーが禁止になってしまった。
結果から言えば、そんな喧噪とは無縁の、
そういえばいつ食べたっけな、というくらいに
食べずのままになっていたと思う。

月が明けても、牛レバが食べられなくても、世は平穏である。
惜しかったとは、「惜しかった」という様を演じたいという
庶民の二律背反な感情なのかもしれない。

結果、牛でなくても、生食はまだまだ食べられる、
ということで鹿ユッケ丼を食べる。
少し細やかに切られて、にんにくの風味が利く。
たまごの黄身は、
ひたすらにごはんを滑らかにし、
あらゆる味をまろやかにし、
胃袋にストン、と落としてくれる。

丁寧な仕事の小鉢、味わい深い味噌汁、
そして洋菓子経験のある若旦那のデザートは、
イチゴのムースに生クリームが乗る。

750円で格別なランチが、そこにある。