花鳥風月記

流れる水に文字を書く

日本国憲法百景・再び (2)

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継承?


7月12日に行われた都議選のあと、
立候補者のポスター板が撤去されない。
殆どの人は、来る衆議院選挙に備えて、というか、
作業をいっぺんで済ますため、と分かっていることだろう。

解散はいつ・選挙がいつ、と喚(わめ)いているのは、
ほんとに狭い空間(というか区間)の出来事なのだろう。
そして、今日(21日)、衆議院は解散された。

政権がどのようになったとしても、問題が解決されるわけではない。
大切なのは解決に向けて、舵をとることができるかどうか、ということだろう。

新しい航路を漕ぎ出すのは古い水夫ではないだろう。
古い水夫は知っていた、新しい航路の恐ろしさを。

なんか吉田拓郎はこんな感じの歌をうたっていたような思い出がある。

継承というと、厳(おごそ)かな雰囲気でたいへんなものを継ぐ、という感じがする。
今や継ぐべきものは、負債であったり、不景気であったり、不信であったり。
それこそ、継ぐべきものが、もっと「良いもの」(いろいろな意味で)であることが
大事ではないかなあ、と思うことがある。

例えば、ものではなく「風土・風習」。
問題解決に向け人々の叡智を集約し、すべて政治に反映させる。
その解決の達成度に応じ、給与やボーナスや名誉を与える。
名誉はおカネではなく実績で評価され、教科書に残すような教育にさせる。
それによって、どす黒い名誉欲を浄化させ、より質の高い民主主義を継承する。

要は、モノで残すよりも「こころ」で残せるようなものを
継承の本質にしたらいいのではないかなあ、と思ってみる。

麻生の後に鳩山が総理になれば、かつての吉田から鳩山になったことが
時代を経て孫の代で繰り返されるそうだ。これは継承というより、
哀しい「因縁」なのかもしれない。


第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、
これを継承する。