花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想(191) 100円ラーメンの重み

イメージ 1

イメージ 2

職場の近くの西友で、100円ラーメンなるものが売っていた。
昨今の経済不況で、コンビニ弁当よりも安いスーパーの惣菜弁当が注目され、
いまや298円でハンバーグ弁当が食べられるようになった。
※そのかわり、その弁当のコメは不味い…。

そして、100円ラーメンの登場。
どちらかというと、サイドメニューのような大きさ。
湯呑みを一回り大きくしたような感じで、
それでも、女子であれば一食分で済ますのか…。
レンジ2分で、つゆもたっぷりのラーメンになる。
チャーシューは見当たらず、ネギと意地の海苔が乗っていた。

いろいろと努力しているのだなあ、と思う反面、
甘い!という突っ込みを入れたくなる。

それは遠い過去となった学生時代、
そう、ローラースケートに乗ったアイドルがいた時代(笑)、
大学の最寄り、といってもバスで40分くらいの西八王子駅の近くで、
「満腹亭」という100円ラーメンがあった。
特別なサービスやキャンペーンではなく、つねに100円。
大学の友人は結構お世話になったらしい。
残念ながら、自分はいったことがなかった。
※正直なところ、西八王子までバス代を使ったら、学食のラーメンよりも高くなった。
学食のラーメンは確か190円だった。

そこは頑固なほど、値上げをしなかった。できなかったのだろう。
あらゆる努力をして2007年に一旦閉店し、オーナーも変わったようだ。
今でも100円ラーメンの面影は残っているようだが、
それはきっと「100円ラーメン」という看板があるからだと思う。

看板に偽りはないが、それはきっと重くはないだろう。
いや、今の店をやってる人には重い枷(かせ)なのかもしれないが…。

そう考えてみると、100円に馳せる想いも、人それぞれだなあ、と痛感する昨今。