花鳥風月記

流れる水に文字を書く

愚短想(299) 閉店の風景 マクドナルド@高田馬場

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高田馬場の早稲田通り界隈は、不思議に閉店が相次ぐ。

昨年12月に開店したばかりのポロロが9月末に閉店。
案の定、と思ったが、意外に頑張っていた東京チカラめしと東京スパゲッチ。
(店内改装、とは書いてあるが…)
そして、まさかのマクドナルド閉店。

マクドナルドは、駅のそばにもあるが、
高田馬場4丁目店は、じつに30年も続いていたそうだ。
今も決して客足が悪いとは思えないが…。

久方ぶりに行ってみた。
確かに往時のそれとは違っているのは、
「食べるところ」というより「時間を潰すところ」
のような感じだった。

たとえば「120円くらいのチキンと水」と、
食べて満たされる、という感じではなかった。

個人的な記憶によれば、マクドナルドは、かつては
結構贅沢な食べ物、という思いがあった。
ビックマックを買うとき、当時は発泡スチロール製の箱に入り
食べる時には、ドキドキしたものだった。

それがいつの間にか80円くらいのハンバーガーが登場したり
無料で何かがもらえたり、と「投げ売り」に近い形で、
対外的な業績をアピールするようになった。

安さだけをアピールすれば、消費者もその価値観に固定され、
いくら業績が上がったとか、数字の上での拡大とは裏腹に
個人の中にある、食の位置関係の下位に沈没してしまったのかもしれない。

もっとも、この界隈のテナント料は結構高そうだから、仕方ないのかもしれない。
新しい店を期待しよう。